クレームは宝である。
クレームが少ないことはお客様が満足をしてくれているということ、顧客満足が高いと言えます。ただ、その一方で、どんな小さなクレームにも敏感になる必要があります。
クレームを申告する人1割、申告しない人9割というデータがあるのです。実際に「これはクレームだ!」と思っても、クレームを企業やお店に申告した経験のある人は大抵1割から2割だということです。
では、クレームを申告した経験のない人は、全てにおいて満足しているのでしょうか?企業やお店に不満感を持ったとしても、「クレーム言うのは面倒くさい」「クレーム言っても大して改善しないだろう」「逆恨みされても嫌だな」「言ってもムダだ」ということで、あきらめたり、泣き寝入りをしてしまうことが多いのであります。そういった、クレームを申告しない人9割は、けして満足しているお客様という事ではなく、サイレントクレーマー(クレームを申告しないが同様の不満感を抱えている人)と捉えるべきであります。
サイレントクレーマーは何も言わずに離れていってしまうため、企業にとっては大きなダメージとなるわけです。だからこそ9割のサイレントクレーマーの声をも代表している1割のクレーマーの申告は、苦言であっても有り難く受け止めていく必要があります。
クレームは企業にとって宝の山。クレームは貴重な情報源。と言われるのは、クレームには企業にとっての期待感や改善すべき課題が含まれているからなのです。たった1割の一握りのクレームであっても、その陰には、不満感を抱えたお客様が沢山いる、こうしたお客様の“不”を解消するために何ができるだろうか?という問いを持ち、問題を課題化して、改善していくことが、よりお客様の信頼や満足を獲得できる チャンス でもあると言えます。クレームには、お客様からの エール が含まれていることを再認識して、真摯に向き合い、前向きに、真剣になって対応、提案していきましょう。
決してクレームは「処理」ということでは無く、「対応」するという表現が正しいのです。そんな言葉からも会社の社風や働く人々の意識が見えてきます。