再配達問題は環境問題にもつながる。
2016.02.16 08:27
宅配物の再配達が問題になっている。ECの普及により宅配物が増加し、宅配事業者が受取人不在による
非効率な再配達によって圧迫されている。国土交通省の「宅配の再配達の削減に向けた受取方法の多様
化の促進等に関する検討会」によると、全体の2割の荷物が再配達となっており、再配達によって営業用
トラックの年間排出量の1%に相当する年約42万トンのCO2が発生していることや再配達にかかる時間は
年間約1.8億時間で、年約9万人分の労働力に相当することから、大きな社会的損失が発生していることが判明した。
また消費者からしても一回で受け取ることが出来ない場合には、宅配事業者に連絡して再配達手配を行う
ため、それなりの手間が発生する。もちろん宅配ロッカーが完備されているマンションなどではそれほど
問題はないが、一戸建てや代引きの場合は必ず対面での受取が必要となってくるため、再配達リスクは
存在する。再配達問題を解決するべく、オンラインで購入したモノを効率的に届けるための、コンビニでの
荷物受取りサービスや、EC事業者やフリマアプリ事業者の取り組みに注目していきたい。
便利さには必ずと言っていいほど労力とコストが掛かる。それに加えて環境への悪影響も視野位入れていく
必要がある。